【米国の国債ETF比較】SHY、IEF、TLTの違いについて分かりやすく解説
- 米国の国債ETFってどういうもの?
- SHY、IEF、TLTってどれがいいの?
米国の国債ETFとは、米国の国債を集めたETFのことです。
その中でも、「SHY」「IEF」「TLT」は非常に人気です。
ただし、これらのETFには明確な違いがあるため、投資する前にしっかりと理解しておく必要があります。
そこで、今回は「米国の国債ETFのSHY、IEF、TLT」についてまとめてみました。
- 米国の国債ETFとは
- 「SHY」「IEF」「TLT」の違い
- 投資先を選ぶ際のポイント
この記事を最後まで読めば、初心者でも米国の国債ETFについて理解し、投資を始めることが出来るようになります。
米国の国債ETFとは
米国の国債ETFとは、米国の国債を集めたETFのことです。
米国の国債ETFに投資を行うことで、米国債に投資を行うことが出来ます。
その中でも、「SHY」「IEF」「TLT」は非常に人気です。
- SHY( iShares 1-3 Year Treasury Bond ETF)
- IEF(iShares 7-10 Year Treasury Bond ETF)
- TLT(iShares 20+ Year Treasury Bond ETF)
これらのETFの違いを見ていきましょう。
「SHY」「IEF」「TLT」の違い
こちらがSHY、IEF、TLTを比較した図になります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
SHY
SHYは、ブラックロックが運用する国債ETFです。
ベンチマーク(基準となる指数)は、「ICE US Treasury 1-3 Year Index 」です。
この指数は、残存期間1年超3年以下の米国財務省証券で構成されます。
毎月分配型で、直近1年の分配金利回りは3.22%、経費率は0.15%です。
構成銘柄数は94銘柄で、純資産額は約249億ドルとなっています。
SHYの設定日以降の値動きがこちらです。
値動きが比較的安定していることが分かります。
ただし、2008年の「リーマンショック」、2022年のFRBによる政策金利の急速な引き上げの際に価格が大きく下落しています。
SHYの設定日以降のトータルリターンがこちらです。
分配金を含めたトータルリターンでは、着実に値上がりしていることが分かります。
設定来のトータルリターンは約45%となっています。
IEF
IEFは、ブラックロックが運用する国債ETFです。
ベンチマークは、「ICE US Treasury 7-10 Year Index 」です。
この指数は、残存期間7年超10年以下の米国財務省証券で構成されます。
毎月分配型で、直近1年の分配金利回りは4.33%、経費率は0.15%です。
構成銘柄数は13銘柄で、純資産額は約276億ドルとなっています。
IEFの設定日以降の値動きがこちらです。
値動きが緩やかに上昇していることが分かります。
ただし、こちらも2022年のFRBによる政策金利の急速な引き上げの際に価格が大きく下落しています。
IEFの設定日以降のトータルリターンがこちらです。
分配金を含めたトータルリターンでは、着実に値上がりしていることが分かります。
設定来のトータルリターンは約104%となっています。
TLT
TLTは、ブラックロックが運用する国債ETFです。
ベンチマークは、「ICE US Treasury 20+ Year Index 」です。
この指数は、残存期間20年超の米国財務省証券で構成されます。
毎月分配型で、直近1年の分配金利回りは3.68%、経費率は0.15%です。
構成銘柄数は42銘柄で、純資産額は約274億ドルとなっています。
TLTの設定日以降の値動きがこちらです。
値動きが比較的激しいことが分かります。
こちらも2022年のFRBによる政策金利の急速な引き上げの際に価格が大きく下落しています。
TLTの設定日以降のトータルリターンがこちらです。
分配金を含めたトータルリターンでは、着実に値上がりしていることが分かります。
ただし、2022年にリターンは大きく下がりました。
設定来のトータルリターンは約131%となっています。
トータルリターン
こちらが「SHY」「IEF」「TLT」の設定日以降のトータルリターン比較になります。
「SHY」は、ボラティリティ(値動き)が小さく、リターンも小さい、「TLT」は、ボラティリティが大きく、リターンも大きい、「IEF」はその中間くらいであることが分かります。
これは、残存期間の長い国債の方が、金利を影響を大きく受けるためです。
投資先を選ぶ際のポイント
個人投資家がそれぞれの投資先を選ぶ際のポイントがこちらです。
- 「ローリスク・ローリターンで米国債に投資したい人」 → SHY
- 「ミドルリスク・ミドルリターンで米国債に投資したい人」 → IEF
- 「ハイリスク・ハイリターンで米国債に投資したい人」 → TLT
基本的に、短期国債よりも今後の金利動向が見通しにくい長期国債の方がリスクが高くなるため、利息(分配金)も高くなります。
そのため、国債ETFは「SHY」「IEF」「TLT」の順番でリスクとリターンが高くなります。
ただし、株式と比べると国債ETFはどれもリスクが小さい投資先です。
国債は株式と組み合わせることで、資産全体のリスクを小さくすることが出来ます。
そのため、自分のアセット(資産割合)やリスク許容度を考えて、投資先を選ぶことが重要です。
米国の国債ETFへの投資にオススメの証券会社
米国の国債ETFへの投資は、多くの証券会社で行うことが出来ます。
この中でも、オススメの証券会社をいくつか紹介します。
SBI証券
- 6,000銘柄以上の米国株を取り扱い
- 手数料が業界最安水準
- 米ドル/円のリアルタイム為替手数料が無料
楽天証券
- 楽天ポイントが貯まる・使える
- 手数料が業界最安水準
- 米ドル/円のリアルタイム為替手数料が無料
マネックス証券
- 取り扱い銘柄数が業界最多水準
- 手数料が業界最安水準
- 買付時の為替手数料が無料
まとめ
米国の国債ETFとは
→米国の国債を集めたETFのこと
→米国債に投資を行うことが出来る
「SHY」「IEF」「TLT」の違い
投資先を選ぶ際のポイント
・「ローリスク・ローリターンで米国債に投資したい人」 → SHY
・「ミドルリスク・ミドルリターンで米国債に投資したい人」 → IEF
・「ハイリスク・ハイリターンで米国債に投資したい人」 → TLT
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