書評
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【書評】『米国株「レバナス」投資 月1万円の積み立てから狙う“悪魔的リターン”』風丸

うゆき
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今回は、サラリーマン投資家兼レバレッジYouTuberである風丸さんの著書『米国株「レバナス」投資 月1万円の積み立てから狙う“悪魔的リターン”』を紹介します。

本書は

  • レバナスに興味がある人
  • 少額で大きな資産を形成したい人

にオススメです。

この記事の著者

名前 / Name  
うゆき 

実績 / Achievements
早稲田卒、大企業勤務の会社員。節約・副業・投資を実践し、20代で資産1,000万円を突破。資産形成のノウハウをブログやSNSで発信しています。

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著者プロフィール

  • 名前 風丸
  • 職業 サラリーマン投資家、YouTuber

30代からFX、CFDを中心に投資を始めるも、コロナショックで資産を吹き飛ばす。

その後、NASDAQ100指数に2倍のレバレッジをかけた投資信託「レバナス」への積み立て投資を始める。

現在は、YouTubeやTwitterで「レバナス」に関する情報を発信中。

本の概要

『米国株「レバナス」投資 月1万円の積み立てから狙う“悪魔的リターン”』は、タイトルの通り「レバナス」について書かれた本です。

本書の要点がこちらです。

  • レバナス投資が最強な理由
  • レバナスの3大リスクについて
  • レバナスの具体的な投資法

それぞれ見ていきましょう。

なお、「レバナス」についての基礎知識はこちらの記事でも解説しています。

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レバナス投資が最強な理由

レバナス投資が最強な理由は、驚異的なリターンの高さにあります。

そもそもレバナスとは、NASDAQ100指数に2倍のレバレッジをかけた投資信託のことです。

NASDAQ100指数とは、米国のNASDAQ上場の上位100社をもとに算出される指数です。

米国の株価指数ではS&P500が有名ですが、NASDAQ100のリターンはS&P500を大きく上回ります。

こちらがNASDAQ100連動ETFのQQQとS&P500連動ETFのSPYの過去の値動き比較です。

QQQとSPYのチャート TradingView提供

このようにNASDAQ100はS&P500と比べても、高いパフォーマンスを上げているのです。

NASDAQ100のパフォーマンスが優れている理由は、近年の成長産業であるIT分野の企業が多く組み入れられているところにあります。

こちらがNASDAQ100とS&P500のセクター別組み入れ比率です。

このようにNASDAQ100はS&P500と比べ、ハイテク株の割合が大きいことが分かります。

近年の株価の上昇はハイテク株の急上昇が要因となっているため、それらを多く含んでいるNASDAQ100に投資する方がパフォーマンスに優れているのです。

そして、このNASDAQ100に2倍のレバレッジ「レバナス」はさらにパフォーマンスが上がります。

こちらがレバナスとNASDAQ100とS&P500で、2009年から毎月3万円を積み立てた場合のシミュレーションになります。

このようにレバナスがNASDAQ100、S&P500と比べて驚異的なリターンを上げていることが分かります。

投資元本489万円に対して、4243万円となり13年で約8倍に成長しています。

このような驚異的なリターンがレバナス投資が最強の理由となります。

レバナスの3大リスクについて

驚異的なリターンが期待できる「レバナス」ですが、もちろんリスクもあります。

レバナスの3大リスクがこちらです。

  1. 高コスト
  2. 逓減
  3. 金利

それぞれ順番に見ていきましょう。

①高コスト

レバナスは普通のインデックスファンドと比べると高コストとなります。

こちらがレバナスと人気の高いインデックスファンドの信託報酬の比較になります。

投資信託の名称(運用会社)信託報酬為替ヘッジ
iFeeレバレッジNASDAQ100
(大和アセットマネジメント)
0.99%ヘッジあり
iFeeNEXT NASDAQ100インデックス
(大和アセットマネジメント)
0.495%ヘッジなし
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
(三菱UFJ国際投信)
0.0968ヘッジなし
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)
(三菱UFJ国際投信)
0.1144ヘッジなし

他のインデックスファンと比べて、レバナスの信託報酬が高いことが分かります。

レバナスは為替ヘッジ(為替の影響を受けなくすること)があり、2倍レバレッジのための運用も必要になるため、信託報酬が高くなります。

また、長期間非課税運用ができる「つみたてNISA」での投資もできないため、他の人気ファンドと比べると保有コストは高くなります。

②逓減

レバナスはレンジ相場になると基準価格がじわじわと下がります。(=逓減する)

これらは「変動する金額」ではなく「変動率」が2倍になる、レバレッジ特有の値動きによるものです。

こちらがレンジ相場でのレバナスの値動きを表した図になります。

ナスダック100指数が基準日の100から80に下落したのに対して、レバナスは62.2まで下落しています。

レンジ相場は長くなるほど下落率も大きくなるため、逓減はレバナスにとって大きなリスクになります。

③金利

レバナスは金利の上昇局面で大きく値下がりする傾向があります。

こちらはNASDAQ100と政策金利の関係性を表した図になります。

このように利上げ局面で、NASDAQ100が大きく下落していることが分かります。

金利が上がると、積極的な事業投資を行っているハイテク企業の資金繰りが悪化するため、ハイテク株を多く含むNASDAQ100も下落する傾向があります。

そして、レバナスも同じように金利の影響を大きく受けるリスクがあるのです。

レバナスの具体的な投資法

本書では、レバナスの具体的な投資法として「風丸式・レバナス変則分割投資法」「最強ポートフォリオ」「万能ポートフォリオ」が紹介されています。

それぞれ順番に見ていきましょう。

「風丸式・レバナス変則分割投資法」

レバナス最大のリスクは、一括投資した直後に暴落局面に遭うことです。

しかし、毎月の少額積み立てでは投資効率が悪くなってしまいます。

そこで編み出されたのが「風丸式・レバナス変則分割投資法」です。

この変則分割投資では、資金を3分割します。

3分の1は一括投資、3分の1は数年かけて積み立て投資、残りの3分の1は暴落時に買い増しするための資金として残しておきます。

この投資法であれば、上昇相場では一括投資した資金が大きくなり、下落相場では積み立て投資で安く仕込むことができ、暴落局面が来たら買い増し資金を使うことが出来ます。

こうすることで、心にゆとりを持ってレバナスに投資をすることができるのです。

「最強ポートフォリオ」

レバナスは、下落相場やレンジ相場に弱いという特徴があります。

その弱点を補うために編み出されたのが、レバナスにレバレッジの効いたインデックスファンドを組み合わせた「ダブル・レバレッジ・ポートフォリオ」です。

本書ではこれを「最強ポートフォリオ」と呼んでいます。

こちらが「最強ポートフォリオ」で使う投資信託になります。

  • 「iFeeレバレッジNASDAQ100」大和アセットマネジメント
  • 「楽天・米国レバレッジ・バランスファンド」楽天投信投資顧問

「楽天・米国レバレッジ・バランスファンド」は全米株式のVTIに90%、米国債に27倍のレバレッジをかけた270%の合計360%で運用されている投資信託です。

この「楽天・米国レバレッジ・バランスファンド」に53%、「iFeeレバレッジNASDAQ100」47%でポートフォリオを組みます。

すると、株式50:債券50の美しいポートフォリオが完成します。

このポートフォリオであれば、相場の上昇局面では大きなリターン、下落局面でも資産の目減りを食い止めることが出来ます。

「万能ポートフォリオ」

また、さらにリスクを減らしたいという人向けに編み出されたのが、異なった値動きをする投資対象を組み合わせた「万能ポートフォリオ」です。

こちらが「万能ポートフォリオ」で使う投資信託になります。

  • 「iFeeレバレッジNASDAQ100」大和アセットマネジメント
  • 「SBI・V・米高配当株式インデックス・ファンド」SBIアセットマネジメント

または、「楽天・米高配当株式インデックス・ファンド」楽天投信投資顧問

  • 「SMTゴールドインデックス・オープン」三井住友トラスト・アセットマネジメント

「SBI・V・米高配当株式インデックス・ファンド」と「楽天・米高配当株式インデックス・ファンド」は、米国の高配当ETFのVYMに連動した投資信託です。

このVYMとNASDAQ100は投資銘柄がほとんど被っていません。

そのため、株式銘柄の分散が期待できます。

そして、「SMTゴールドインデックス・オープン」は金の値動きに連動した投資信託です。

株式の暴落局面において、金は逆の値動きをする特徴があるため、大きなリスクベッジとなります。

このポートフォリオであれば、相場の上昇局面ではレバナスが上昇し、金融引き締めでは高配当ETFが下落を抑え、相場の暴落時には金がリスクヘッジとして機能することが出来ます。

感想

本書では「レバナス」について理論的に分かりやすく知ることが出来ます。

「レバナス」のメリットだけではなく、デメリットについてもしっかりと触れられています。

ただし、個人的には「レバナス」は資産形成の「コア」部分ではなく、「サテライト」の部分としての活用が良いと考えます。

「レバナス」を長期の資産形成の手段として推奨されている点はかなりリスクの高い運用であると思いました。

「レバナス」はかなり特徴のある投資信託のため、投資初心者は本書で理解を深めてから投資を行うことをオススメします。

今回紹介した記事の内容をさらに深く知りたい人は、ぜひ書籍を購入してみて下さい。

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ABOUT ME
うゆき
うゆき
30代の個人投資家
早稲田卒、大企業勤務。 投資歴4年、FP3級。 約1,400万円の金融資産を保有。 サラリーマンでも資産形成出来る方法を発信しています。
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