【米国の人気ETF比較】 VOO、VTI、VTの違いについて分かりやすく解説
- 米国ETFってなんで人気なの?
- VOO、VTI、VTってどれがいいの?
「VOO」「VTI」「VT」とは、米国の資産運用会社「バンガード社」が提供するETFです。
「VOO」はS&P500、「VTI」は全米株式、「VT」は全世界株式に低コストでまとめて分散投資ができるインデックスファンドとして、世界中で大人気となっています。
ただし、これらのETFの違いについて明確に理解できている個人投資家は少ないと思います。
そこで、今回は「米国の人気ETFのVOO、VTI、VT」について分かりやすく解説していきます。
- 「VOO」「VTI」「VT」が人気の理由
- 「VOO」「VTI」「VT」の特徴
- 投資先を選ぶ際のポイント
この記事を最後まで読めば、初心者でも米国の人気ETFについて理解し、投資を始めることが出来ます。
「VOO」「VTI」「VT」とは
「VOO」「VTI」「VT」とは、米国の資産運用会社「バンガード社」が提供するETFです。
- VOO(Vanguard S&P 500 ETF)
- VTI(Vanguard Total Stock Market ETF)
- VT(Vanguard Total World Stock ETF)
バンガード社が提供しているETFは、運用コストである経費率を低く設定しているため、個人投資家にとても人気があります。
中でも、「VOO」はS&P500、「VTI」は全米株式、「VT」は全世界株式に低コストでまとめて分散投資ができるインデックスファンドとして、世界中で大人気となっています。
日本で人気の「SBI VOO」「楽天VTI」「楽天VT」などもバンガードのインデックスファンドに連動した投資信託です。
「VOO」「VTI」「VT」の特徴
こちらがVOO、VTI、VTを比較した図になります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
VOO
VOOはS&P500に投資できるように運用されているETFです。
ベンチマーク(基準となる指数)も「S&P500」になります。
経費率は0.03%で、世界最安水準となっています。
構成銘柄数は505で、米国に上場している大型株で構成されています。
VOOの上位組み入れ銘柄はこちらです。
VOOは、時価総額が高い銘柄の比率が高くなる「時価総額加重平均」が採用されています。
そのため、組み入れ上位10銘柄だけでポートフォリオの約30%を占めています。
VOOの組み入れセクターはこちらです。
現在は、情報通信セクターの組み入れ比率が1番多くなっています。
S&P500は年に4回銘柄の組み替えが行われるため、VOOもそれに合わせて銘柄が組み替えられます。
VOOの設定日以降のパフォーマンスがこちらです。
右肩上がりで上昇していることが分かります。
株価は設定日から約3.5倍に成長しています。
VOOの特徴
- 米国の約500銘柄で構成されている
VTI
VTIは全米の株式に投資できるように運用されているETFです。
ベンチマークは「CRSP USトータル・ マーケット・インデックス」です。
こちらも経費率は0.03%で、世界最安水準となっています。
構成銘柄数は3747で、大型株〜小型株まで米国に上場しているほぼ全ての株式で構成されています。
VTIの上位組み入れ銘柄はこちらです。
VTIも、時価総額加重平均が採用されています。
ただし、全米株式に分散されているため、組み入れ上位10銘柄の比率はVOOよりも小さくなっています。
VTIの組み入れセクターはこちらです。
現在は、情報通信セクターの組み入れ比率が1番多くなっています。
VTIは基本的に全米株式をカバーしているため、基本的に銘柄組み替えがありません。
新規上場銘柄を組み入れ、上場廃止銘柄を外すというリバランスになります。
VTIの設定日以降のパフォーマンスがこちらです。
長期的に右肩上がりで上昇していることが分かります。
株価は設定日から約4倍に成長しています。
VTIの特徴
- 全米株式で構成されている
VT
VTは全世界の株式に投資できるように運用されているETFです。
ベンチマークは「FTSE オール ・ワールド ・インデックス」です。
経費率は0.07%で、VOO、VTIよりは高いですが、他のETFと比べると割安です。
構成銘柄数は9923で、世界47各国の大型株〜小型株までの株式で構成されています。
VTの上位組み入れ銘柄はこちらです。
VTは、世界中の株式の約98%に分散投資されています。
そのため、組み入れ上位10銘柄の比率も小さくなっています。
VTIの地域別構成比はこちらです。
地域別構成比では、北アメリカが1番多くなっています。
VTは頻繁に銘柄入れ替えが行われており、地域別構成比も変化します。
VTの設定日以降のパフォーマンスがこちらです。
長期的に右肩上がりで上昇していることが分かります。
株価は設定日から約2倍に成長しています。
VTの特徴
- 世界中の株式の約98%で構成されている
トータルリターン
こちらがVOO、VTI、VTの過去10年間のトータルリターン比較になります。
過去10年間ではVOOとVTIのリターンが高く、VTがやや劣るという結果になりました。
ここ数年は米国のハイテク株が強かったため、それらの銘柄を多く含むVOOとVTIのリターンが高くなったと考えられます。
投資先を選ぶ際のポイント
個人投資家がそれぞれの投資先を選ぶ際のポイントがこちらです。
- 「米国の経済成長に投資したい人」 → VOO
- 「中小型株を含めた米国全体に投資したい人」 → VTI
- 「未来のことは分からないので、世界全体に投資したい人」 → VT
それぞれ順番に見ていきましょう。
「米国の経済成長に投資したい人」
S&P500は最も歴史ある株価指数の1つです。
厳しい基準のもとで、時代に合わせて組み入れ銘柄の入れ替えも行われ、設定以来、右肩上がりで成長しています。
米国は世界一の経済大国で、特に直近10年間は米国株一強の時代でした。
今後も米国の経済成長が続いていく限り、S&P500も成長していきます。
また、ウォーレン・バフェットなどの多くの有名投資家もS&P500インデックスへの投資を推奨しています。
「米国の経済成長に投資したい人」 → VOO
米国の経済成長に投資したい人はVOOへの投資が適切です。
「中小型株を含めた米国全体に投資したい人」
VTIは中小型株も含めた米国のほぼ全ての株式に投資することができます。
そのため、米国の大型株だけでなく、中小型株から急成長していく企業にも投資することができるのです。
例えば、EV自動車メーカーのテスラは米国の時価総額6位(2023年10月時点)の大企業ですが、2020年12月までS&P500に採用されませんでした。
当時のテスラは利益が上がっていないことなどから、株価が急上昇していたのにも関わらずS&P500への採用が見送られていたのです。
それゆえ、VOOはS&P500にテスラが採用されるまで、その成長性を享受することが出来ませんでした。
その一方で、VTIであればテスラのような急成長株にも投資を行うことが出来ます。
また、VTIはVOOよりも幅広く分散されているため、リスクを抑えることも出来ます。
「中小型株を含めた米国全体に投資したい人」 → VTI
「未来のことは分からないので、世界全体に投資したい人」
現在は米国が世界一の経済大国ですが、今後のことは分かりません。
実際に、中国やインドなどの新興国が急成長しています。
VTは世界情勢の変化に合わせて、構成銘柄の比率を変更してくれます。
そのため、人類全体が成長していく限り、負けることがないファンドと言えます。
ここ10年はVTよりもVOOやVTIの方が優れたパフォーマンスでしたが、今後10年、50年先の結果は分かりません。
「未来のことは分からないので、世界全体に投資したい人」 → VT
VOOを3割、VTを7割にするなど、組み合わせは自由です。
個人の投資スタイルに合わせて、ETFを選びましょう!!
「VOO」「VTI」「VT」への投資にオススメの証券会社
「VOO」「VTI」「VT」への投資は、多くの証券会社で行うことが出来ます。
この中でも、オススメの証券会社をいくつか紹介します。
SBI証券
- 6,000銘柄以上の米国株を取り扱い
- 手数料が業界最安水準
- 米ドル/円のリアルタイム為替手数料が無料
楽天証券
- 楽天ポイントが貯まる・使える
- 手数料が業界最安水準
- 米ドル/円のリアルタイム為替手数料が無料
マネックス証券
- 取り扱い銘柄数が業界最多水準
- 手数料が業界最安水準
- 買付時の為替手数料が無料
まとめ
「VOO」「VTI」「VT」とは
→米国の資産運用会社「バンガード社」が提供する人気のETF
「VOO」「VTI」「VT」の特徴
VOOの特徴
- 米国の約500銘柄で構成されている
VTIの特徴
- 全米株式で構成されている
VTの特徴
- 世界中の株式の約98%で構成されている
投資先を選ぶ際のポイント
・「米国の経済成長に投資したい人」 → VOO
・「中小型株を含めた米国全体に投資したい人」 → VTI
・「未来のことは分からないので、世界全体に投資したい人」 → VT
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