セルフメディケーション税制とは?仕組み、やり方について分かりやすく解説
- セルフメディケーションってなに?
- どのくらい節税になるの?
セルフメディケーション税制とは、OTC医薬品の購入額が一定の額を超えた場合、その金額分の所得控除を受けられる制度のことです。
OTC医薬品とは、薬局やドラッグストアで購入できる市販薬のことで、2022年1月1日からは対象となる医薬品が拡大し、利用しやすくなりました。
制度を理解することで、年間数千円〜数万円の節税を行うことが出来ます。
そこで、今回は「セルフメディケーション税制」について分かりやすく解説していきます。
- セルフメディケーション税制の仕組み
- セルフメディケーション税制のやり方
この記事を最後まで読めば、セルフメディケーション税制について理解し、節税を行うことが出来るようになります。
セルフメディケーション税制の仕組み
セルフメディケーションとは
セルフメディケーションとは、自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすることです。
例えば、軽いかぜ症状が出た時に、病院へ行って診察を受けるのではなく、市販のかぜ薬を飲んで症状の悪化を抑えたりすることがセルフメディケーションとなります。
近年の日本では、医療費増加が大きな問題となっており、その対応として「セルフメディケーション税制」が作られました。
セルフメディケーション税制とは
セルフメディケーション税制とは、OTC医薬品の購入額が一定の額を超えた場合、その金額分の所得控除を受けられる制度のことです。
OTC医薬品とは、Over The Counterの略で、薬局やドラッグストアのカウンター越しで購入できる市販薬のことです。
本人または生計を一にする家族がOTC医薬品を購入した際に、その年間の合計額が税込12,000円を超えた分(上限88,000円)について、所得控除を受けることができます。
2022年1月1日からは対象となる医薬品が拡大(かぜの諸症状、アレルギーの諸症状、腰痛・関節痛・肩こりのOTC医薬品が追加)し、より利用しやすくなりました。
どのくらい節税になる?
例えば、所得税率20%、住民税率10%のAさんとその家族が年間60,000円分のOTC医薬品を購入したとします。
その場合、12,000円を超えた差額分の48,000円が控除の対象となります。
すると、所得税は9,600円、住民税は4,800円の合計1,4400円が節税できます。
セルフメディケーション税制のやり方
セルフメディケーション税制のやり方がこちらです。
- 制度の対象者であるかを確認する
- セルフメディケーション税制の対象商品を購入する
- 確定申告を行う
それぞれ順番に見ていきましょう。
①制度の対象者であるかを確認する
まず、制度の対象者であるかを確認します。
この制度の対象となるのは、以下の3つすべてに当てはまる人です。
- 所得税、住民税を納めている。
- 申告対象となる1年間に、特定健康診査(メタボ健診)、予防接種、定期健康診断(事業主健診)、健康診査、がん検診のいずれかを受けている。
- 現行の医療費控除を受けていない人。
なお、セルフメディケーションによる所得控除と医療費控除を併用することは出来ないため、注意が必要です。
②セルフメディケーション税制の対象商品を購入する
セルフメディケーション税制の対象となる医薬品を購入します。
セルフメディケーション税制の対象とされる医薬品には、領収書(レシート)に控除対象であることが記載されています。
また、一部の対象医薬品については、パッケージには識別マークが掲載されています。
具体的な対象医薬費品の一覧は、厚生労働省ホームページを確認して下さい。
③確定申告を行う
セルフメディケーション税制の適用を受けるためには、確定申告を行う必要があります。
確定申告には、定期健康診断の通知結果など「一定の取組を行ったことを明らかにする書類」と「対象医薬品の領収書(レシート)」が必要になります。
節税額は、個人の所得によって異なるため、詳しくは国税庁ホームページで確認して下さい。
まとめ
セルフメディケーションとは
→ 自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること
セルフメディケーション税制とは
→ OTC医薬品の購入額が一定の額を超えた場合、その金額分の所得控除を受けられる制度のこと
セルフメディケーション税制のやり方
- 制度の対象者であるかを確認する
- セルフメディケーション税制の対象商品を購入する
- 確定申告を行う
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