【米国の社債ETF比較】LQD、HYGの違いについて分かりやすく解説
- 米国の社債ETFってどういうもの?
- LQD、HYGってどっちがいいの?
米国の社債ETFとは、米国企業の債券を集めたETFのことです。
その中でも、「LGD」「HYG」は非常に人気です。
ただし、これらのETFには明確な違いがあるため、投資する前にしっかりと理解しておく必要があります。
そこで、今回は「米国の社債ETFのLQD、HYG」についてまとめてみました。
- 米国の社債ETFとは
- 「LQD」「HYG」の違い
- 投資先を選ぶ際のポイント
この記事を最後まで読めば、初心者でも米国の社債ETFについて理解し、投資を始めることが出来るようになります。
米国の社債ETFとは
米国の社債ETFとは、米国企業の債券を集めたETFのことです。
米国の社債ETFに投資を行うことで、米国の多くの企業の債券に分散投資を行うことが出来ます。
その中でも、「LQD」「HYG」は非常に人気です。
- LQD( iShares iBoxx $ Inv Grade Corporate Bond ETF)
- HYG(iShares iBoxx $ High Yield Corporate Bond ETF)
これらのETFの違いを見ていきましょう。
LQD、HYGの違い
こちらがLQD、HYGを比較した図になります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
LQD
LQDは、ブラックロックが運用する社債ETFです。
ベンチマーク(基準となる指数)は、「iBoxx®米ドル建てリキッド・投資適格指数」です。
毎月分配型で、直近1年の分配金利回りは4.17%、経費率は0.14%です。
構成銘柄数は2786銘柄で、純資産額は約341億ドルとなっています。
LQDの業種別の上位保有比率がこちらです。(2024年3月15日時点)
「銀行業」が最も多くを占めていることが分かります。
LQDは「バンクオブアメリカ」や「JPモルガンチェース」などの大手銀行の債券保有比率が高くなっています。
LQDの格付け別の保有比率がこちらです。(2024年3月15日時点)
保有銘柄のほとんどが信用格付けA、BBBの債券で構成されていることが分かります。
BBB以上の債券は「投資適格格付け」とされているため、デフォルトのリスクが低いと言えます。
LQDの設定日以降の値動きがこちらです。
値動きが比較的安定していることが分かります。
ただし、2008年の「リーマンショック」、2022年のFRBによる政策金利の急速な引き上げの際に価格が大きく下落しました。
LQDの設定日以降のトータルリターンがこちらです。
分配金を含めたトータルリターンでは、着実に値上がりしていることが分かります。
設定来のトータルリターンは約153%となっています。
HYG
HYGは、ブラックロックが運用する社債ETFです。
ベンチマーク(基準となる指数)は、「iBoxx®米ドル建てリキッド・ハイイールド指数」です。
毎月分配型で、直近1年の分配金利回りは5.77%、経費率は0.49%です。
構成銘柄数は1208銘柄で、純資産額は約157億ドルとなっています。
HYGの業種別の上位保有比率がこちらです。(2024年3月15日時点)
「景気循環消費」が最も多くを占めていることが分かります。
HYGは屋外広告を手掛ける「CCO」、自動車メーカー「フォード」など、景気敏感業種の債券保有比率が高くなっています。
HYGの格付け別の保有比率がこちらです。(2024年3月15日時点)
保有銘柄のほとんどが信用格付けBB、Bの債券で構成されていることが分かります。
BB以下の債券は「投機的格付け」とされているため、デフォルトのリスクは高くなります。
HYGの設定日以降の値動きがこちらです。
値動きが比較的安定していることが分かります。
ただし、こちらも2008年の「リーマンショック」、2022年のFRBによる政策金利の急速な引き上げの際に価格が大きく下落しました。
HYGの設定日以降のトータルリターンがこちらです。
分配金を含めたトータルリターンでは、着実に値上がりしていることが分かります。
設定来のトータルリターンは約116%となっています。
トータルリターン
こちらがLQD、HYGの過去10年間のトータルリターン比較になります。
過去10年ではHYGがLQDのリターンを上回っていることが分かります。
ただし、HYGはボラティリティ(価格変動)も大きいため、短期的にはLQDの方がリターンが高くなる場合もあります。
投資先を選ぶ際のポイント
個人投資家がそれぞれの投資先を選ぶ際のポイントがこちらです。
- 「低リスクで3%〜5%の分配金が欲しい人」 → LQD
- 「高リスクで5%〜7%の分配金が欲しい人」 → HYG
LQDは「投資適格格付け」とされるBBB以上の安全性の高い債券に分散投資をしています。
値動きも安定しているため、低リスクで3%〜5%の分配金が欲しい人はLQDへの投資が適切と言えます。
HYGは「投機的格付け」とされるBB以下のデフォルトのリスクが高い債券に分散投資をしています。
LQDよりは値動きが激しくなりますが、5%〜7%の分配金が欲しい人はHYGへの投資が適切と言えます。
米国の社債ETFへの投資にオススメの証券会社
米国の社債ETFへの投資は、多くの証券会社で行うことが出来ます。
この中でも、オススメの証券会社をいくつか紹介します。
SBI証券
- 6,000銘柄以上の米国株を取り扱い
- 手数料が業界最安水準
- 米ドル/円のリアルタイム為替手数料が無料
楽天証券
- 楽天ポイントが貯まる・使える
- 手数料が業界最安水準
- 米ドル/円のリアルタイム為替手数料が無料
マネックス証券
- 取り扱い銘柄数が業界最多水準
- 手数料が業界最安水準
- 買付時の為替手数料が無料
まとめ
米国の社債ETFとは
→米国企業の債券を集めたETFのこと
→米国の多くの企業の債券に分散投資を行うことが出来る
「LQD」「HYG」の違い
投資先を選ぶ際のポイント
・「低リスクで2%〜3%の分配金が欲しい人」 → LQD
・「高リスクで4%〜5%の分配金が欲しい人」 → HYG
株式投資を始めてみたい人は、以下の記事を参考にして下さい。
まだ証券口座を持っていない人は、以下のネット証券がオススメです。
口座数No.1の国内最大手のネット証券
- NISA口座開設数ネット証券No.1
- 売買手数料の安さが業界トップクラス
- 外国株取り扱い数が業界トップクラス
新規口座開設数No.1の大手ネット証券
- 楽天ポイントが貯まる・使える
- 売買手数料の安さが業界トップクラス
- 投資信託取り扱い数は業界最多水準