【書評】「オートモードで月に18.5万円が入ってくる高配当株投資」 長期株式投資
今回は長期株式投資さんの「オートモードで月に18.5万円が入ってくる高配当株投資」を紹介します。
本書は
- これから投資を始めようと思っている人
- 日本の高配当株投資に興味がある人
にオススメです。
著書プロフィール
- 名前 長期株式投資
- 職業 サラリーマン投資家
2004年から株式投資を始める。
ハイリスクな銘柄に投資し、ライブドアショックやリーマンショックで大きな損失を経験する。2009年から大型配当株の長期投資へとシフトする。
その後は資産を安定的に増やし、2021年度の税引き後配当額は223万円3199円となる。
現在は、ツイッターやブログで投資の技術やノウハウを発信している。
本の概要
「オートモードで月に18.5万円が入ってくる高配当株投資」は、日本の高配当株投資の魅力や実践方法などについて紹介している本です。
本書の要点がこちらです。
- 米国株よりも日本株を選ぶ理由
- 日本の高配当投資の始め方
それぞれ順番に見ていきましょ
米国株よりも日本株を選ぶ理由
最近は米国株への投資がブームとなっていますが、筆者は米国株よりも日本株への投資を強く推奨しています。
本書では日本株へ投資するべき5つの理由が述べられていました。
1.日本株の方が税制上有利となっている
2.日本株の方が企業価値の観点から相対的に安く買える
3.日本株の中にも、世界屈指の国際優良企業は存在し、選択肢は豊富にある
4.グローバルに事業を展開している日本の国際優良企業へ投資することは、国際分散投資と同義であるという認識を持っている
5.株主優待制度は個人投資家にとって圧倒的に有利な条件で投資できるため、これを活用しない手はないという認識を持っている
上記について簡単に解説します。
まず、日本株は米国株と比べて配当金や売却益にかかる税金が安くなります。
通常、配当金や売却益には国内課税約20%の税金がかかりますが、米国株の場合は現地課税10%がかかった後に国内課税20%がかかります。(実質税率28%)
つまり、日本株の課税が20%で米国株の税率は28%です。
長期投資を続けていくならば、この税率の違いは大きな差となります。
さらに、日本株は株主優待という株主に対して企業の商品などを送る独特の還元制度があります。
株主優待は通常1単元(100株)以上の保有者が対象となるため、大口の機関投資家よりも個人投資家の方が恩恵を受けやすくなっています。
また、日本にはグローバル化に対応して多くの利益を上げている企業がたくさんあります。
日本は人口減少により国内マーケットは今後縮小が予想されますが、世界ではまだまだ人口増加が続くため、国際マーケットは拡大し続けています。
特に東南アジアなどでは多くの日本企業が進出しており、今後も成長性が続くことが予想されるのです。
それにも関わらず、日本企業は多くの利益を上げている企業でも、株価が割安となっているケースが多くあります。
米国株に注目が集まっている現在は、日本株は過小評価されているのです。
つまり、企業業績に対して割安となっている日本株に長期的に投資を行い配当金や株主優待を上手く活用することで、米国株のリターンを超えることができるというのが筆者の主張です。
日本の高配当投資の始め方
まず、日本株を20銘柄選び、分散投資を行います。
選び方の基準は、「業績が安定している」「連続増配を行なっている」「株主還元に積極的である」などになります。
本書では、「筆者が死ぬまで持ちたい銘柄17」を紹介しているので、それらを参考にして選ぶことをオススメしています。
銘柄を選んだら、それぞれ一株づつ購入します。
今までの日本株は1単元(100株)からでしか購入することが出来ず、まとまったお金が必要でした。
しかしながら、現在は1株から購入することが出来るネット証券が増えているため、数百円〜数千円で株を日本株を購入することが出来ます。
銘柄を選び購入したら、あとは保有株の比率が均一になるように調整しながら、自分のペースで買い付けを行なっていくだけです。
日々の値動きに一喜一憂せずに、愚直に積み立て投資を行なっていくことが重要です。
少額でも積み立てを行なっていくことで、配当金が増加していき、いずれ大きなリターンになります。
本書では、証券会社としてSBIネオモバイル証券をオススメしています。
感想
本書は日本の高配当投資を始めたい人にとって最適な内容になっています。
日本に住み、日本円を使って生活をしている私たちにとって、日本円の配当金を得ることは非常に魅力的です。
成長性の高い米国株に投資しつつ、安定した日本の高配当株にも投資するなどは非常に有効な手段であると思います。
本書では、銘柄選びのノウハウや長期投資する上でのメンタル面についてにも詳しく書かれています。
今回紹介した記事の内容をさらに深く知りたい人は、ぜひ書籍を購入してみて下さい。